本文
1921‐1984
小説家。東京市本郷生まれ。
幼いときに両親とわかれ、父の郷里である片上で祖母に育てられた。閑谷中学から青山学院に進んだが病気のため中退し、療養生活をしながら、同人誌「曙」を発行。戦後同人誌「文学祭」を発行、これに掲載した「煉獄の曲」で認められ、奥津温泉をテーマに書いた「秋津温泉」が出世作となった。昭和27年「罪な女」「斧の定九郎」「白い百足虫」で直木賞を受賞。社会的テーマを追い時代小説・推理小説など多数の作品を書いた。日生には魚と風光を求めてたびたび訪れたという。日生の甚九郎の小説を書くこと、日生に別荘を建てたい等の話が具体化しているとき、死去した。