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常設展示で紹介している作家たち

記事ID:0007959 更新日:2021年5月18日更新 印刷ページ表示 大きな文字で印刷ページ表示

備前市歴史民俗資料館には、備前市ゆかりの作家や文学者たちの著書や直筆原稿などが展示されています。

 白鳥

正宗 白鳥 まさむね はくちょう


1879(明治12)年3月3日~1962(昭和37)年10月28日
備前ゆかりの地 和気郡穂浪村(現備前市)出身

 

本名は正宗忠夫。閑谷黌に入学したが間もなく退学、学校をいくつか巡り、東京専門学校へ進学する。卒業後の1903(明治36)年読売新聞社に入社。学芸記者をしながら創作を行い、1904(明治37)年処女作「寂寞」を『新小説』に発表する。その後、『塵埃』、『何処へ』、『泥人形』と作品を発表し、新進の自然主義作家としての地位を固める。また、優れた文芸評論家としても知られた。1935(昭和10)年、島崎藤村、徳田秋声らと日本ペンクラブを設立し、1943(昭和18)年から会長を務めた。

 敦夫

正宗 敦夫 まさむね あつお


1881(明治14)年11月15日~1958(昭和33)年11月12日
備前ゆかりの地 和気郡穂浪村(現備前市)出身

 

長兄忠夫は小説家(正宗白鳥)、次弟得三郎は洋画家。兄の白鳥が中央文壇で名をあげたのに対し、郷里で国文学と和歌の分野で功績をあげた。高等小学校卒業後、日用雑貨の店を始め、岡山に品物の仕入れに通う傍ら、歌道に秀でた井上通泰に師事し研鑽を積んだ。主な業績は『万葉集総索引』、『日本古典全集』、『蕃山全集』などの編纂で、国文学界に多大の貢献をした。1936(昭和11)年には、「正宗文庫」を設立し、多くの資料を収めた。

 柴田

柴田 錬三郎 しばた れんざぶろう


1917(大正6)年3月26日~1978(昭和53)6月30日
備前ゆかりの地 邑久郡鶴山村(現備前市)出身

 

本名は斎藤錬三郎。第二岡山中学校から慶應義塾大学へ進学し、学生の時から『三田文学』に作品を発表した。1949(昭和24)年から文筆活動に入り1952(昭和27)年に『イエスの裔』で直木賞を受賞、文壇に認められた。1956(昭和31)年から雑誌に連載した時代小説『眠狂四郎無頼控』は大人気となり、映画化され、後にはテレビドラマ化された。時代小説の他にも『図々しいやつ』など多数の作品がある。

 藤原

藤原 審爾 ふじわら しんじ


1921(大正10)年3月30日~1984(昭和59)年12月20日
備前ゆかりの地 和気郡片上町(現備前市)に居住、閑谷中学校就学

 

東京で生まれ、幼時から父の郷里片上で祖母に育てられる。閑谷中学卒業まで片上に在住する。中学卒業後、青山学院高商部へ進むが、病気のため中退。その後、『新成年』の編集の手伝いなどしながら小説家を志す。戦争のため岡山市内に疎開した後は同人誌を軸に執筆活動を続けた。1947(昭和22)年に奥津温泉を舞台とした『秋津温泉』を発表、後に映画化されるなど作家としての地位を固める。
1952(昭和27)年には『罪な女』で直木賞を受賞。その他『赤い殺意』『昭和水滸伝』など多数の作品を残し、多くの作品が映画化された。

末井昭氏

イラスト:南伸坊

末井 昭 すえい あきら


1948(昭和23)年6月14日~
備前ゆかりの地 和気郡吉永町(現備前市)出身

 

岡山県立備前高校(現岡山県立備前緑陽高校)卒業まで吉永町都留岐に在住。高校卒業後、集団就職で大阪や神奈川へ移住。青山デザイン専門学校グラフィックデザイン科2部に入学後、デザイン会社に勤めて看板等を製作。その後白夜書房に入社し、編集者として活躍。『ウイークエンドスーパー』『写真時代』などのサブカルチャー雑誌の名編集長として活躍する。
1982(昭和57)年に壮絶な半生を綴った自伝『素敵なダイナマイトスキャンダル』を発表。2018(平成30)年には映画化。
2004(平成16)年、様々な自殺について取材し執筆した『自殺』が講談社エッセイ賞を受賞。
現在もフリーの編集、作家活動と共に歌謡グループ「ペーソス」のサックス奏者として活動中。

小手鞠るい

小手鞠 るい こでまり るい


1956(昭和31)年3月17日~
備前ゆかりの地 備前市浦伊部出身

 

本名は川滝かおり。備前市に生まれて幼少期を過ごし、備前市立伊部小学校に入学。
小学校6年生からは岡山市に転居し、以降岡山県立岡山朝日高校卒業まで岡山市に在住。高校卒業後は京都・同志社大学法学部に進み、出版社勤務、学習塾講師等を経てフリーライターとなり、1992(平成4)年に渡米し移住。
1981(昭和56)年には第7回サンリオ「詩とメルヘン賞」を受賞して以降3冊の詩集を上梓、1993(平成5)年には小説『おとぎ話』が第12回「海燕新人文学賞」を受賞し、小説家デビューを果たす。2005(平成17)年には『欲しいのは、あなただけ』が第12回「島清恋愛文学賞」受賞、翌2006(平成18)年には『エンキョリレンアイ』がベストセラーとなり、恋愛小説の名手と呼ばれるようになる。その後、戦争と平和、日本とアメリカをテーマに描いた作品『アップルソング』『星ちりばめたる旗』『炎の来歴』(いずれも主人公は岡山県出身)の三部作が話題を呼んだ。2019(令和元)年には『ある晴れた夏の朝』が第68回「小学館児童出版文化賞」を、2021(令和3)年には『ぼくたちの緑の星』が第37回「うつのみやこども賞」を受賞するなど、詩、小説、児童文学、絵本、翻訳書、ノンフィクション、エッセイなど幅広い分野で高く評価されている。


備前市歴史民俗資料館 特別起稿「備前での思い出」 [PDFファイル/105KB]

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