本文
備前焼Q&A_16
備前市探検隊
のぼり窯は、ふつうの窯とどこがちがうのですか?
現在、焼き物を焼く窯で一番使われているのは、ガス窯じゃ。ガス窯は角型の窯で、部屋はひとつしかない。
これに比べ登り窯の場合は、丸型の窯で部屋がいくつかある。また、電気窯もよく使われている。ガス窯もでんき窯も最初にスイッチを入れるだけで、あとは自動的に焼き上がるようなそうちを取り付けることができるんじゃ。しかし、登り窯ではまきをもやしているので、いつも人間がそばについているんじゃ。決められた時間にまきを窯の中に投げ入れているんじゃ。
100個焼いたとしたら何個くらい失敗するんですか?
備前陶芸センターでは、焼いているときに割れてしまったり、ほかの物とくっついてしまったり、良い焼け方や良いもようがつかないものなどの失敗作品が20〜30個くらいできるそうじゃ。
家庭で窯が無くても作れる方法があったら教えてください。
野焼きという方法がある。外で少し大きな火をたいてもかまわない広い場所が必要じゃ。まず地面を少しほり、その穴に作品を積み重ね、その上でたきびをすると焼けてかたくなる。最初からいきなり強い火をたくと、作品が割れてしまうので、弱い火から始める。最初はいねわらを燃やすことがよくある。そして、だんだんと火を強めていく。なかの作品が真っ赤になるまで十分温度を上げていくんじゃ。短くても4〜5時間くらいかけないと、うまく焼けないと思うぞ。焼き上がったらすぐに取り出さないで、灰をかぶったまま自然に冷めるのを待つんじゃ。
備前焼では窯の位置によって出る色が違うといいますが、どの位置だとどのような色がでるのでしょうか?
「ウド」のように、窯の中で長い時間直接炎にあたる所においた作品には、しその葉のようなこい赤紫色(しそ色と呼んでいる)が出ることが多いんじゃ。
備前焼に色をつけているんですか?
備前焼には、色はつけていない。備前焼の色やもようは、窯の中で土と炎の作用で自然につくんじゃ。すばらしいぞ。
窯の内部の名前はどういうふうにつけられたのですか?
なぜそのような名前がついたか(1番窯・2番窯)については、前に言った通りじゃ。「ウド」と「ケド」が、なぜそのように呼ばれるようになったかは、ざんねんながらわからないんじゃ。