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備前焼Q&A_15
備前市探検隊
ろくろで作るとき、なぜしんけいを使うのですか?
ろくろで形を作るとき、指先で粘土の厚さが一定になるよう調節しながら粘土をのばしていく。このとき、粘土の厚いところやうすいところがあると、作品をかんそうしたり、窯で焼くときに割れてしまう。だから、ろくろをするときには指先にしんけいを集中させるんじゃ。
登り窯の仕組みの「1番窯」「2番窯」「けむりあそび」とはいった何ですか?
備前焼の登り窯は次の図のようになっているんじゃよ。
登り窯の構造
備前焼の登り窯の場合、作品を焼く部屋が3〜7部屋くらいつながっている。最初の大きな部屋を「ウド」といい、一番たくさんの物がはいる。また、この部屋は一番長く火をたくので、焼きの良いものがこの部屋で多くとれる。備前焼以外の登り窯では、一番最初の部屋は「ウド」、「胴の間」などと呼ばれており、小さな部屋では物は入れないでただ火を燃やすだけの部屋となっている。だから、2番目の部屋が作品を入れて焼くための1番目の部屋「1番窯」になり、このあとじゅんばんに後へ「2番窯」「3番窯」…と続いていくんじゃ。この呼び方が備前焼の登り窯でも使われている。なお、作品を入れる一番後の部屋が「ケド」とよばれ、窯の中で、一番小さい部屋になっている。
「けむりあそび」は、「ケド」の後にある小さな部屋じゃ。ここは火が通るだけで作品はいれない。「ケド」の全体に火が良く通るようにするための部屋なんじゃ。
◎「けむりあそび」がないときの「ケド」の火の流れ方
(窯を上から見たところ)
ケドの火の流れ方(けむりあそび無し)
ケドの火の流れ方(けむりあそび有り)
10日間火をたき続けるのに、まきはどのくらいいるのですか?
備前焼の登り窯をたくのには、松の木の割木を使う。割木は、長さが60cm、1本の太さが8〜10cmくらいになっている。買うときにはこれが6〜8本の束になっているんじゃ。また、「1番窯」から後の部屋を焼くときは、3cmくらいの太さの物を使う。1回の窯たきで使う量は、窯の大きさ、焼く物のしゅるい、窯の焼き方などによって変わってくるが、備前陶芸センターでは、太いまきを1700〜2000束、こまかいまきを200〜250束使っているようじゃ。大型の10tトラックをいっぱいにしたぐらいの量が一度に必要なんじゃ。
だれが登り窯を考え出したのですか?
今のような登り窯は、今から400年ほど前の江戸時代の始めに、佐賀県唐津市に外国(中国や韓国)から渡ってきたんじゃよ