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e-Bizen Museum <閑谷学校ゆかりの人々5>
閑谷学校ゆかりの人々
伊里公民館
閑谷学校の入学、学業と学習について
(1)入学
- 民間の子供
戸主の名と印、および村役人(名主など)の証明のある願書を、閑谷学校の教授・見届役に出し、学校奉行の許可を受けて入学した。 - 武士の子供
願書を教授・見届役に出し、学校奉行の許可を受けて入学した。 - 他国の者
岡山藩内の親戚または、閑谷新田村の村役人に頼んで、学校へ「内窺い」をしたうえで1ヵ年を限って引受け、村中に宿泊する願書を役所に出し、引受人から入学の願書を出して、許しを受ける。 - 在学中の心得
日ごろの心得として、生徒は遊興・飲酒などを慎み行儀作法を正しくして学業に励み、おとなしくして村の人々の模範となるようにすること。
(2)学業と学習
- 朱子学の採用
藩の定めのとおり朱子学を採用した。(儒学の中に陽明学と朱子学がある) - 学科と日程
ア.生徒の素読(そどく)は、孝経(こうきょう)・小学(しょうがく)・四書(ししょ)・五経(ごきょう)とすすめ、その学力に応じ研究させるとなっているが、民間の子供は習字と読書の一年間で卒業させるので実行本位の教育をした。彼らは村に帰り指導的役割を果たした。
1と6の日 | 4ツ時(午前10時)より講堂で講義。 それが終わって、9ツ半(午後 1時)まで習字・復読。 |
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2と7の日 | 4ツ時(午前10時)より習字所で習字・清書・復読。9ツ半(午後 1時)まで。 |
3と8の日 | 4ツ時(午前10時)より習字所で習字・新読、9ツ半まで。 8ツ時(午後 2時)より習芸斎で学習。 |
4と9の日 | 4ツ時(午前10時)より習字所で習字・新読、9ツ半まで。 |
5と10の日 | 休暇 |
以上の日課のほか、教授・読書師宅にて休日のほか、毎日7ツ時(午後4時)から一時休み、そのほかは朝6ツ時半(午前7時)から夜4ツ時(午後10時)まで休むことなく勉学のこと。となっていて昼夜にかけて勉強また勉強の状態であった。
学習の場所は、習字所(火除山(ひよけやま)の西側にある学房にあった)
習芸斎(講堂の西、玄関を入ったところの部屋)
講堂などそれぞれ授業の科目によって学習場所が定められていた。