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では、なぜ現時点で地縁組織との「協働による取組」ということを考えなければならないのでしょうか。
それぞれの地域で違いはありますが、
等の問題は地域で実際発生してきています。
これらは一例で、地域によっていろいろな困りごとがあると思います。
このままの状態が続くと地域はどんなことになるでしょうか。住民が少なくなることや住民同士のつながりがさらに薄くなれば様々な地域の活動を行おうとしても年々その実施が困難となり、地域の活力の低下が進むばかりです。また、新たな問題として、空き家や空き地(地域の活性化対策の面と防犯対策の面)、公共交通の問題も発生してきています。もっと身近な例としては、ごみの収集・地域の清掃など、地域で管理しているものの維持さえも対応できなくなるかもしれません。こうなってくるとその地域では住みにくくなり、さらに人口減につながってしまうことが考えられます。今住んでいる人たちが住み続けることができる地域とするために、また次の世代に住みよい地域を残していくためにも、今のうちに何か手を打っておく必要があります。
それではどのような地域を作っていけばよいでしょうか。以前から地域内では、住民同士のつながりや助け合いで地域を支えてきています。人口の減少や高齢化が進む中では、現在のあり方を見つめ直す必要があると思います。より厳しい状況が進んでいることを前提に、地域の現状に合った形で、住民が集まって地域の課題や、やりたいことを話し合い、地域の各種団体の横の連携を強めることなどで、住民の力を結集して、行政との協働により持続的に課題の解決や住民が望む地域づくりをしていけるようなしくみを整備・強化していく必要があると考えます。
また、行政側もこれまでのやり方を考え直していかなければなりません。そもそも市役所は地域のためを考え、地域のために動く存在でなければならないはずですが、実態は国や県の法律や制度の枠などによって、そのことが十分に出来ていたとはいえない感があります。これまで経験したことのない人口減社会への突入や高齢化社会の著しいスピードでの進展、そうした中での地方の時代といわれる社会の創造が求められています。こうした時代の大きな転換点に当たり、お互いに共通の認識と理解のもとに、「地域」と「行政」が、力を合わせて持続可能な地域づくりを進めていくことで、今住んでいる人たちやこれから備前に住もうとしている人たちが笑顔で暮らし、次世代に住みやすい備前を残していくことができると考えます。