はじめに
同和問題の解決のためには,昭和44年の同和対策特別措置法施行以来,日本国憲法・教育基本法に保障された基本的人権並びに教育の機会均等にかかわる国民的課題であり,民主主義確立の基本的課題として,30有余年にわたって各種の地域改善と教育,啓発がなされてきたところであります。
しかしながら,「人権の世紀」といわれる21世紀を迎えても,以前に比較して向上は,認められるものの,なお心理的差別や結婚・進学上の差別実態は,解消されたとは言い難い状況にあります。
このことを,同和地区を含む本校としては,強く認識し,地域の実態に学びかつ連携を取りながら,教育・啓発を推進し,人権教育及び同和教育のさらなる充実をめざしています。
こうした中,備前市教育研修所より,13年度の同和教育推進校としての研究指定を受けました。
そこで,「一人一人の人権を尊重し,互いに認め合い支え合う伊里っ子の育成」と研究主題を定めて,次の基本的な考え方のもとに,研究,実践に取り組みました。
(1)岡山県同和教育基本方針」及び「備前市同和教育基本方針」に基づき,さらに「人権教育のための国連10年に関する国内行動計画」及び「人権教育及び人権啓発の推進に関する法律」を踏まえ,同和教育を人権教育の重要な柱ととらえ,人権教育及び同和教育を推進する。
(2)国語科,社会科,生活科,道徳,特別活動,総合的な学習に重点を置き,相互の関連を図りながら,指導することにより,人権・部落問題学習の充実に努める。
(3)互いに認め合い支え合って,差別や不合理なことを許さず,みんなで解決していこうとする集団づくりに努める。
(4)児童一人一人の教育課題を明らかにするとともに,能力や個性の伸長を図り,進路の保障に努める。
(5)教職員研修を充実させ,同和問題をはじめとする人権問題についての認識を深めるとともに,指導力の向上に努める。
(6)家庭,地域との連携を深めるとともに保育園,幼稚園,小学校,中学校との連携を図り,一貫した指導となるように努める。
本日ここに,本校のこれまでのささやかな実践の一端を公開し,皆様のご意見・ご指導を賜りたく思います。
終わりになりましたが,本研究推進にあたり,終始ご指導,ご助言をいただきました備前市教育委員会,備前市同和教育研究会並びに関係の諸先生方に厚く感謝と御礼申し上げます。
備前市立伊里小学校長
松 本 卓 男
